mellowbrain’s blog

カウンセリングに通っています。ここには頭の中の整理を落としています。

アメリカの田舎町

照り付ける陽射しの強さにポーレットは目を細めた。白いくらいにまぶしく乾いた道路は真っすぐに続き、1マイルほど向こうの防砂林の始まりの辺りで一点に繋がって見えた。道の上を吹き抜ける風が土ぼこりを巻き上げている。タンクトップの下の麻のロングスカートがはためいた。サンダルの中は細かい土が混じり、擦って歩くたびに白く乾いた砂塵が後ろに舞い上がる。道のすがらにぽつんとバスストップが立っており、その下にペンキの剥げかけたベンチが置いてあった。ポーレットは日に焼けて熱くなった青いベンチに寝転び、手に持ってぬるくなったコーラを飲んだ。目を閉じると瞼の裏はオレンジ色に染まり、時々それが真っ黒に見えたりもした。ポーレットは黙っていた。遠くでさざ波の寄せる音が聞こえる。海が近い。

あんまり陽射しが8月で、何もかもが蜷川実花の撮るオンナノコたちの写真みたいに鮮やかに見える。わぁ!今日は天気がいいな。何にもないけどどきどきが止まらない。こんなに晴れ好きだったっけ?ハッピー。誰かに伝えたい。