砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないが良すぎる
- 作者: 桜庭一樹,杉基イクラ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/03/08
- メディア: コミック
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なにこのやるせない感。挫折感。そして少女。どうしたってシンパシーを感じてしまう。なんでこんなに地方のじめじめした閉塞感が分かるんだこの人は、と思ってプロフ見たら島根出身だった。なるほど・・・。明日文庫版買いに行こう。
県で唯一栄えてる街に出た帰りに市電でとぼとぼ帰ってくる夕方のどうしようもないざわざわした感じと似てる。家に帰っても会話ないし、かといって行くところなんかなく、周りの大人は過労とヒスと病気だらけで、所詮逃げ出せない、みたいな、ぼんやりした孤独感。生き続けるためには何か睨みつけることが必要で、静寂にイライラしてた。10才そこらでも、人は十分にそういうことを感じている。ぜんぜん子どもなんかじゃない。その感覚を表現するのが群を抜いて長けてる、桜庭一樹。
だから今でも地域臭のたちこめる住宅地は苦手。ひとりで散歩なんかしたら懐かしいさみしさに侵食されてしまう。