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- 作者: 嶽本野ばら
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2003/10
- メディア: 単行本
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何故、友愛や敬愛ではなく恋愛の情なのか。解りません。でも僕は今まで、これほどの種類の感情に区分するべきなのかと慎重すぎる学者のように自分の気持ちを調査していたから、チャンスを遣り過ごし続けたのです。同情なのかもしれない、前の長かった恋を誤魔化す為の擬似恋愛かもしれない。でも、動機や導入なんて、アバウトでも不純でも勘違いでも構わないのです。恋慕の告白は全て暴力だ。紳士的な恋の告白なんてあり得ないのだ。大切な人を傷付けるだけのリスクを背負え。人に刃を向けられぬのは優しいからではない。加害者になりたくないだけなのだ。
野ばらちゃん期に次これ読もう。って思ったままになっていた本。あとがきを読んだら全部に納得がいく。黙ってたのね。予感が的中するというよりも、後から考えたら明らかな啓示となっていたことに気付くということは無いようで結構ある。これも単なる全てに理由を付けたい症の一つなのかな。