上の二冊はどちらも犯罪者の心の変化を書いたもので、「罪と罰」が好きなあたしにとってとても大きい本でした。犯罪者に自分を投影している自分がいるんですかね。
あたしもあと一歩で今頃塀の向こうだったかもしれないことを時々考える。高校生のときは狂気や一瞬の欲望が全てだったけど、それは事実あたしを生かしてもいた。今ここにあたしがまだ生きているのは確実にあの時ばかな真似をしなかったからだ。手を汚さなかった臆病さを讃えるべきかも知れない。でも、そのせいで、あたしは今でも一線を超えてしまう不安から逃れ切れてはいない。
殺意や狂気は誰でも持っているんだろうか。そういう孤独な戦いを続けながら想像上で何度も何度も殺人を犯す喜びと悲しみに舌なめずりしている人がたくさんいて、側で生活し合いながら、「この気持ちは誰にもわからない」とみんなが思っているんだろうか。