それから


ずっとBBCのトップで流されつづける恐ろしい映像しか見てなかったから、わたしもう死ぬんだってわりとほんきでおもってて、店とてんちょうにでんわしてバイトいかないことにして窓しめきってずっとうちのなかにいた。水を買いにいったけどとうぜんすっからかんだった。代わりにお茶を買った。その時はまだお茶あった。放射能には海藻がいいとか言い出した頃だったから海藻買いにいったけどわかめもとろろももうなかった。しかたなしにこんぶ買った。
姉の彼氏がお墓参り用のろうそく大量にもってきてくれたからお菓子の缶に立ててじゅんびした。捨てるまえのペットボトルに水をためて、あとおふろのゆぶねにも水をためた。


人材が必要ならって被災地いくつもりだった。けどそれも無理になった。
依然としてなにもできない状況が続いた。義援金ポチったり振り込んだりすることしかできない。


卒業式なくなった。おばあちゃんが縫い直してくれてた着物を着るばがなくなった。でんわして伝えたら「生きてるんだから十分」って言って泣いた。
追いコンも懇親会もゼミの打ち上げもなくなった。旅行行こうってわざわざ休み取ってたけどそれもなくなった。けどそんなのどうでもいい。祝い事ができるきもちではない



現実を受け入れようとしてなくてずっと頭が止まってるかんじだった。東京にいた。周りはどんどん日常に戻っていってた。みんなふつうに働きに出ようとしててえらかった。けど危機意識がうすいとおもった。それは正しい姿勢だけど、正直しんじらんなかった。てんちょうに怒られたけどしかたがないとおもった。わたしはそういう価値観になれなかった。テレビでは悲惨な状況を流し続けている。
なにもできないのに、落ち込んでもいけなくて、だけどこんなにひどいことになってるからねえこれみてるひと助けてよって言われつづけてて、けどひたすらお金おくることしかできないじゃん
もうどうしたらいいかわかんない