最後のキス

フェレットさまはわたしを置いていってしまいました。
朝に家に帰ってきたときにはもう彼の姿も檻も玩具もすっかり消えていて、彼が家に来る前に部屋の中の物を減らしておいたから、部屋を閉めていた檻が居なくなった今なんだかがらんとしてる。
さっき部屋を開けるときに一瞬「あ、ちーさまがでちゃう」と身構えたけど、足元にちーさまがまとわりついてるはずはなくて、そっかいないんだと気付くのがさりげなくせつない。ああ。同じ部屋から命が減るだけでこうも響くものなのか。誰かといっしょの時間はかりそめだなあ。ああ。
彼的にはお家に帰っただけでしんでもないし生きてるし、だけど多分会うことはもうないのかもと思うと。あのフカフカのお腹だきしめたい。あいたいよお。うわぁーん。な気分。うん。いいや。クッキーとマフィン作ってくる。