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- 出版社/メーカー: デスペラード
- 発売日: 2008/01/25
- メディア: DVD
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アヒルと鴨のくだりは中盤に出てくるんだけど、事件の全部が終わった後にドルジと椎名がボブ・ディランの鳴り続けるラジカセを駅のコインロッカーに入れて「神様には目をつぶって、見なかったことにしてもらおう」とする、ここは原作と同じ。そのあと、ゆっくりそのロッカーのズームアウト、暗転して最後の最後で「アヒルと鴨のコインロッカー」のタイトルバックを入れるのが、もうやられた。効果的すぎ。
以下ネタバレ
小説では、ドルジは駅で椎名と別れた後、轢かれそうになっている犬を助けようとして死んでしまうはず。それは実際には描かれてはいないけれど、琴美が2年前の事件に巻き込まれて死ぬ間際に見た予知夢で仄めかされている。それは、ドルジらしき人が道路に飛び出した犬を助けようとして轢かれそうになっている瞬間。琴美とドルジが出会ったのはドルジが犬を助けようと道路に飛び出したことがキッカケなんだけど、あの時とおんなじだなぁ、ドルジ、死んでも生まれ変われるって言ったのがほんとなら、またすぐに会えるよねって。そう思って琴美は死んでしまう。そして実際に2年後、ドルジはまた犬を助けようとして。
映画でもドルジはまた犬を助けようとするけど、でも轢かれる描写はなかった。そのことで小説のあの、結果的にみんないなくなっちゃう救いのない感じは僅かに軽くなっていた。ほんの少し希望が残っている。その代わり、椎名が駅の改札を通ってドルジと別れるシーン、
椎名「じゃあ、またな」
ドルジ「・・・またっていつだよ」
椎名「・・・」
無言のまま行ってしまうのがなんか冷たすぎた気がした。椎名役濱田岳、彼役者。舞台やってほしい気がする。あ、同い年だ。