雪の日

すきだった女の子と電車に乗りました。未だに色々に見ないフリでした。

あの子の処世術や哲学が羨ましくて嫌いだ。

例えばバイトのシフトを急激に減らしたりとか、忍びなくてできないと言うから。
そうしなきゃやりたいこと出来ないんならやればいいじゃんと言ったら。
「そうやって切り捨てていくと、何か大事なものをなくさないかなぁ」と言って。
高校の頃の友達に会ったら顔キツくなったねって言われた、って。ふんわり笑い顔で言う。



きっとあの子は全部すきで嫌いなものなんかなくて。
全部大事にしたくて。
捨てられなくて。
だから捨てないで。
そうやって生きのさばっていくつもりなんだろう。
素直さで売って。





そんな風に私のことも、遠ざかっていくのを困って見ていただけなんだろうな。
それなりに悲しんで。




気持ちは分かるよ。

優しいから。

そうやって私を零したって気付いてないのかな。

気付いてるでしょ。




だけど、あの子がいつもほがらかで私は波風立っているのも、そういうのが原因で。

大事なものとかいうのを失くしたか失くてないかの違いなんだろう。



全部持っていけるはずがないよ。